香りの散歩道


茅の輪くぐり

墨絵・朝野泰昌
「朝野家 香りの散歩道」
この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りします。

今日のお相手は、私、木村匡也です。
6月も終わろうとしていますね。
この半年を振り返ると、みなさんはどんな出来事が印象に残っていますか。

日本では昔から、6月最後の日、30日に、半年分の穢(けがれ)を祓う
「夏越の祓(なごしのはらえ)」が行われてきました。
夏を越すと書いて「夏越(なごし)」。
旧暦では7月から秋になるので、その名が付いたのでしょう。

また、6月の別名「水無月(みなづき)」にちなんで、
「水無月祓(みなづきばらい)」とも呼ばれています。
神社には、茅草(かやくさ)で作った大きな茅の輪(ちのわ)がしつらえてあり、参拝者はこんな言葉を唱えながら輪をくぐります。

「水無月の 夏越の祓する人は 千歳(ちとせ)の命 延ぶと云うなり」
夏越の祓をすると、心身ともに清らかになって、寿命が千年も延びると云われているそうですよ、という意味です。

ではなぜ、茅の輪なのか。
一説によると、神話に登場するスサノオノミコトが、「茅の輪を腰につけていれば、疫病を免れることができる」と言ったことに由来するそうです。

刈ったばかりの茅草は、清々しい香りがします。
生命力の強さを感じさせるこの香りにも、心身を清める力があるのかもしれません。

夏越の祓で夏を元気に乗り越えて、気持ちも新たに、これからの半年を過ごしたいものですね。

*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

6月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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